深木章子 『猫には推理がよく似合う』 『螺旋の底』

ひょうた


さらに深木章子作品、読み進んでおります。

この作家さんは、トリック自体は斬新というわけでもなくて
「アレかな?」と見当がつくこともあるのですが、
それだけに終わらなくて、さらに裏がある。
その緻密な構成がたまりません。




★ネタバレです




『猫には推理がよく似合う』

これはかなり好きです!

可愛らしい表紙と、「猫がしゃべる」という描写から
「ファンタジー?」と思っていたら意外な展開に。
(猫が書いたというミステリも楽しい)

言ってしまえば“妄想オチ”なのですが、
“信頼できない語り手”目線の妄想混じりの手記から、
妄想ではなく実際に起きた事実だけを抽出し、
犯人を推理していくという過程が面白い。




『螺旋の底』

これは目次を見た時点で、叙述トリックだろうと見当がつくし、
現在と過去が交互に語られてのはわかっているつもりで読んでいたけれど、
現在進んでいる復讐計画の元となる事件が過去パートに隠されていたことに
驚かされた。
犯罪を隠すためだけに利用された梅村ニコルが哀れすぎて、
アヤコが復讐する気持ちもわかる気がする。

状況は違うのだけど、クリスティの『ポケットにライ麦を』で
殺されるグラディスの哀れさに通じるものがあって、胸を衝かれた。
最後に幸せそうな手紙を残すところとかね。




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